虫歯はクスリで治る!―最新歯科治療3Mix-MP法宅重 豊彦
現代書林 刊
発売日 2007-09-04
3mix?mp法がよくわかる 2008-03-29
歯科医院に行く前に、虫歯治療の現状の勉強をするために買った本の中の1冊でした。3mix-mp法での治療については、この本1冊で、よく分かるようになると思います。3mix-mp法を開発するまでの苦労なども書かれており、物語にも引き込まれる部分があります。
3mix-mp法の適用症例は、基本的には、c1?c2の虫歯までのようなのでご注意を。c3、すなわち、う蝕が神経に到達している場合には、3mix-mp法の中でもやや上級の「save pulp法」という処置法が必要になるようです。
巻末に載っている3mix-mp法をやっている全国の歯科医院リストは、宅重先生が主催する3mix-mp法の講習で上級コースを終えた人の一覧になっています(本文中には、「中級コースを終えた人のリスト」という記載がありますが、宅重ブログによれば、どうやら、それはまちがいのようですね)。
もっとも、宅重先生に問い合わせたところ、巻末のリストに載っている人でも、3mix-mp法の習熟度には差があるようです。
現在、3mix-mp法をやっていた歯科医院にはヒールオゾン治療に移行した医師もいるようですが、歯の神経を残せる可能性97%の実績(宅重談)は、当分ヒールオゾン治療の代替を許さないのではないでしょうか。
ちなみに、3mix-mp法をやっていない歯医者さんの中には、その効果や処置方法に否定的な見解の持ち主の方もおられるので、歯医者さんに専門的意見を求める時にはご注意を。
補足(後日談):その後、実際に自分が巻末リスト記載の医院で3mix-mp法による治療を受けてみると、この本に書いてあることは、よく言えば、かなり大袈裟、悪く言えば、嘘八百だということがわかりました。巻末リストに載ってらっしゃる3mix-mpを扱っている複数の歯医者さんにも電話で問い合わせましたが、自分の感想と同じ様に、この本に書かれている内容は、あまりにも、この治療法をよく書きすぎてしまっていて、現場では混乱していると言っていました(いずれもLSTR学会所属の医師です)。具体的には、実際は、c1の虫歯でも予後のことを考えたり、補強のことを考えたら、削ったほうがいいようですし、またこの本で紹介されている歯根膿胞を歯茎を切って、外側から3mix-mpで行う治療も、対処療法にしかならないようです。結局、この治療のメリットは、う蝕が神経に到達している可能性がある進行した虫歯において、神経を残せる可能性が高まる、という点のみのようです(まあ、このメリットだけでも、治療を受ける価値はあるので、あまり治療法の適用範囲をミスリードするような記載はしないほうがいいと思うのですが)。
現在の3mix-mpを取り巻く混乱した状況や、宅重ブログの内容、返信を受けたメール等々をみると、なにやら、この本の著者である宅重先生には、人間的に問題がある気がしてなりません。
治療をご希望の皆さんは、この本と現場の歯医者さんの見解のギャップにはお気をつけて。
「お!」と思うような発見があったり、
「へえ」と思うような一文があったり、
著者の宅重 豊彦の力量が、そこここに現れています。
虫歯はクスリで治る!―最新歯科治療3Mix-MP法 はそんな部分もあったかと思うと、全体的に一本の筋もしっかり通っています。
そういう意味では、虫歯はクスリで治る!―最新歯科治療3Mix-MP法 はとてもバランスの取れた本なのじゃないかと思います。
だから、いい意味で失敗が無い本だと思ったりもします。こいつはオススメですよ。
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